D!S!E!

ハロプロおたくの書き散らし雑記ブログ。

ファラオの墓初日を観てきた。繭期から帰れない。

本日初日!
サンシャイン劇場で6月10日までやっている『ファラオの墓〜蛇王・スネフェル〜』初日の夜公演を観てきました。

※ここから下ネタバレあり
※8割くらいはクソオタの妄言です

さて、ネタバレ大丈夫ですか?いいですね?

はい。

今年のファラオの墓について

今年のファラオの墓は実質的なところ、LILIUMなんじゃないかと思う。 なぜかって、去年公演を何回も何回も重ねて、公演のたびにちょっとした違いがあって。

最初は小さな違いだったのが積み重なって、差分がどんどん大きくなって今年のファラオの墓(つまり、より絶望的な最後)に至るっていう…。それ、スノウやリリーが800年クランでの生活を繰り返して、最後には破滅的な最後に向かったのとちょっとかぶるんですよ。

公演を重ねる(=世界がループする)っていうのはメタ的ではあるんだけど、ほんとはあの物語は繰り返しの中にあったのでは? なんて思ってしまう。 役者はほとんど同じ、でも役柄をシャッフルして同じ物語を紡ぐっていうのはこれ実質TRUMPの手法ですよ。私はまだ雨のクランから帰れていないのかもしれない。

毎年この時期、サンシャインでは沖縄フェスタなるものをやっているんだけど、去年のこの時期もちょうどやってた。(と思う、たしか)
で、たしか去年も終演後、この気分には合わないなーとか思いながら沖縄民謡の館内BGMを聴きつつ。閉店時間が過ぎてがらんとしたサンシャインシティ内を歩いていた気がする。

奇妙なほど去年と状況がかぶる、というか既視感があるというか。だから余計に去年、あるいは雨のクランから帰ってこれないんじゃないかなあって。

序盤、去年と同じメインテーマが流れてキャスパレをするんだけど。その時に去年の公演の様子がありありと脳裏に浮かんできて、それだけでもうめちゃくちゃ泣けてきてしまってほんとにもうまじでだめだった。

何回公演を繰り返しても、ナイルキアは死んじゃうしスネフェル様も破滅的な最後を迎えるし、ウルジナが滅びたことで平和が訪れたかに思えたエジプトもサリオキスが亡くなったあと再び動乱期に入るし…。

一回ぐらいみんなが幸せなハッピーエンドがあってもいいじゃんって思ったけど、どれだけ公演を繰り返したところで結末は変わらなかった。

今年のファラオの墓は去年とたしかに地続きの世界ではあるんだけど、決定的に違う部分もある。
物語の結論からいうと、今年はアンケスエンは生きてるし、スネフェル様はサリオキスにとどめを刺される。去年と比べて、物語はより地獄的な最後を迎える。

トキ役のふくちゃんがたまにBGMを歌いに後ろの方に出てくるんだけど、それもう完全に去年のアンケスエンの亡霊なんだよな…。

トキの役回りというのは、物語の中に入っていつつも、ナレーターという物語の外から俯瞰する位置にもいるわけで。んで、物語の語り部っていうのは神様と相場が決まってる。たとえば小説で、第三者視点で書くのは神視点と言うから。

去年、平和を願って命を失ったアンケスエンが転生してトキ、あるいはあの世界の語り部になって。ある意味では神の位置からウルジナとエステーリアを見下ろしてる構図になる。そのトキ役が背後でBGMを歌ってるのってこれは興味深く、意味のある演出なんじゃないかなって勝手に思ってる。

トキは物語の中で、サリオキスの手を引く役割を担っていて。トキがいなければ、もしかしたらサリオキスは死んでしまってファラオの墓という物語が始まらなかったかもしれない。そういう意味で、トキは物語の中で重要な役割を明確に担ってるのでは。

LILIUMみたいに破滅的な最後を迎えて、何か大きな力が働いて世界がリセットされて。
それで今度はあんな結末にならないようにしよう、平和な世界をもたらそうとする見えない力が働いてるみたいだった。
何度物語を繰り返しても通る道筋が変わるだけで結末は変わらないのかなあ… だけど、今年のスネフェルは母上と愛するナイルキアの元に行けたから最後の最後は幸せだったのかな…そうであれと願ってしまうんだけど。。

今年の演技の感想ちょろっと。

野中ちゃん

イザイめちゃめちゃ格好良かった。去年よりもさらに進化してて、この人の演技の幅はどこまで広くなるんだろう?って楽しみになる。来年も楽しみだなあ。

そのうち外仕事でミュージカル舞台出てくれないかなあって思ってる。たしか去年も同じようなことツイートしたけどちぇるのミュージカル舞台観たいよ〜〜〜〜事務所〜〜〜たのむ〜〜〜〜!

小田ちゃん

もうなんか、ほんとにすごい。可憐で、可愛くって、守ってあげたくなる。鈴を転がすような声ってまさにこのナイルキア姫のことを言うんだなって思える。

ファラオの墓という物語において、ナイルキアは苦悩しつつも愛に生き、愛に死んだ人なんだけれども、小田ちゃんは心底愛された女の演技が非っっっ常に上手い。 LILIUMにおけるシルベチカとたぶん立ち位置が似てるんだと思うんだ、心から誰かに愛された女、という点で。

スネフェル様とナイルキアの処刑シーンでのあの曲。音楽が和田さんだからか、メロディラインが似てるわけではないんだけどなんだかとてもシルベチカとキャメリアの『私を愛した記憶』が重なってきた。叫ぶように私を忘れないで、と歌っていたあの曲が。どうにも。

スネフェル様とナイルキアが森で歌っているとき、そして処刑場で歌っているとき、小田ちゃんが演じてきた今までの役がたくさん重なって見えた。その上にナイルキアが立ってる、と感じた。

そんな感じです。 ハーーーしんどい…… 去年はサリオキスだった人がこんなに違う役を演じられるのもほんとにすごいし…なんかもう色々しんどい…

今年のファラオが初見だという人は、予習でも復習でもどっちでもいいので去年のファラオ是非観てくれよな!!!!!

2時間という舞台上演時間の制限がある関係でかなり話が端折られているので、可能であれば原作を読んでから行くと理解しやすいです。
スネフェル様のことがより深く理解できるかと…。(ただしその分つらさも増すけど)

ついでにLILIUMも観てもらえると嬉しいな!!!!!(宣伝)

あと2回分公演チケットがあるので、もうちょっと冷静に楽しめるよう落ち着きたいと思います。次はもうちょっと冷静に観劇できるはず…たぶん…(自信がない)

おわり

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ファラオの感想記事書いた気でいたんだけど、ついったーで呟いて満足してたっぽい。